意匠関連法規を緩和、デジタル産業へ大きな恩恵
J201019Y1 | 2020年11月号(J255) 前のぺージに戻る    
    知的財産局はニュースリリースにおいて、新興技術やデジタルイノベーション経済の発展への対応とともに、近年の台湾意匠制度の見直しにより、同局は2020年9月29日に「專利審査基準-第三篇意匠の実体審査」一部改訂版を公布し、11月1日からの施行を発表した。コンピュータ表示画面上のアイコン(computer generated icons)並びにグラフィカル・ユーザー・インターフェース(GUI)の意匠は実体の物品に応用する必要があるという従来の制限を緩和すると同時に、意匠登録出願の開示要件も緩和して、ソフトウェア業者がより容易に意匠の保護を取得できるようにする。
    知的財産局は毎年8000件近くの意匠登録出願を受理しており、従来は、ソフトウェア業者又はデザイナーがコンピュータ表示画面上のアイコン又はGUIの設計について意匠の保護を受けようとするならば、意匠登録出願時にそのグラフィックデザインを応用する実体の物品(例えばスクリーン、モニタ又は携帯電話端末等)を指定する必要があった。しかしながら、新興技術の発展に伴い、グラフィックデザインはディスプレイ装置を含む従来の製品を使わなくても、空間に投影したり、VR、AR等のデバイスでユーザーの周囲にも表示したりできるようになっている。
    さらに、これらグラフィックデザインを設計又は開発する者は往々にしてスクリーン、モニタ、携帯電話端末等のハードウェアの設備又は製品を生産、製造するメーカーではなく、その真の設計者又は創作者は多くがソフトウェア開発者である。彼らにとって、これらのグラフィックデザインはソフトウェアの一部分であり、しかも様々なデジタル製品に使用でき、それが取得しようとする意匠の保護の範囲は特定の実体物品に限定すべきではない。よって、今回の審査基準の改訂では、グラフィックデザインが実体の物品に応用する必要があるという従来の制限を緩和し、出願人は「コンピュータプログラム製品」等の実体の形態を持たないソフトウェア又はアプリケーションプログラムにおいての応用を指定することができるようにし、今の科学技術の発展及び業界のニーズに対応していく。
    グラフィックデザイン関連規定の緩和以外に、今回の審査基準改訂では、意匠の明細書及び図面の開示要件を緩和すること、建築物及び室内設計も意匠の保護対象であることを明確に規定すること、意匠の分割出願に関する規定を緩和すること等も含まれている。
    今回の審査基準改訂によって、出願人はより容易に、かつより柔軟に意匠登録を出願できるようになるとともに、意匠に対するより全面的な保護を取得することができるようになる。知的財産局は、関連する知的財産権保護制度に対する段階的な見直しと更新によって、業界が革新し続けられるよう協力し、台湾産業の競争力を向上させるとともに、「デジタル国家、スマートアイランド(Digital Taiwan, Smart Island)」というビジョンを実現することを目指している。(2020年10月)