清華大学が世界をリード、MRAM核心技術の開発に成功
J190315Y5 | 2019年4月号(J236) 前のぺージに戻る    
    清華大学(National Tsing Hua University)工学院(College of Engineering)の頼志煌院長は、物理学科(Department of Physics)の林秀豪教授等とともに分野を超えたチームを組んで、次世代の磁気抵抗メモリ(MRAM)に係る核心技術の開発に成功した。電子のスピン流で強磁性-反強磁性ナノ薄膜層の磁化反転を制御することで、メモリの大幅な大容量化に役立つだけではなく、停電になってもデータが失われない。将来MRAMを搭載した携帯電話端末やタブレットは待ち受け時間を少なくとも2倍に延ばすことができる。これに関する研究はすでに国際学術誌「ネイチャーマテリアル」(Nature Materials)に掲載されている。
    林秀豪教授のMRAM原理の説明によると、電子は電荷を帯びているだけではなく、スピン特性を有する。電子の自転によって微小の磁気モーメントが生じ、チップ上で千万個の微小な磁石が形成され、この小さな磁石のN極が上向きか下向きかで0と1の記憶を決定することができ、演算しない時は電力を供給する必要がなく、演算の途中で停電となってもデータが消失しないという。
    この研究がトップレベルの学術誌に認められたことは、MRAMにとってのブレークスルーとなっただけではなく、スピントロニクスの発展に新たなビジョンをもたらした。(2019年3月)