社内技術訓練教材を携帯で撮影、TSMCのシニアエンジニアに懲役1年

J260916Y4 2026年10月号(J326)

 台湾積体電路(TSMC)のシニアエンジニア、李〇〇(男)は自宅において携帯電話で「BCDプロセス技術訓練教材」等の企業機密を撮影して個人のパソコンに保存し、しかも3日後に離職した。TSMCは内部調査で異常を発見し、告訴した。
 李〇〇は2019年7月からTSMCでシニアエンジニアとして働き、パワーICプロジェクトのプロセス開発関連業務を担当しており、任職時にはすでに雇用契約書に署名し、秘密保持義務を負うことを明らかに知っており、かつ定期的にオンライン教育と訓練を受け、オンラインテストに合格しており、TSMCの秘密情報保護に関するポリシーと情報安全管理の説明、そしてアクセスは「Need To Knowの原則」に従う必要があり、TSMCの未公開の技術機密情報を、権限を超えて複製又は持出しをしてはならないことを熟知していた。2024年12月10日19時頃、李〇〇は新竹にある自宅から会社支給の仕事用パソコンを使用し、会社のサーバーのMディスクネットワークストレージにリモートアクセスして、「BCDプロセス技術訓練教材」などの機密ファイルを閲覧した際、携帯電話でコンピュータ画面を無断で撮影し、これらの企業秘密を個人のパソコンに保存した。その後、2024年12月13日に辞職願を提出した。TSMCは内部調査で異常を発見し、新竹地方検察署に告訴した。
 知的財産及び商事裁判所は審理した結果、李〇〇は犯行後の態度が良く、罪を素直に認め、前科もなく、一時の気の迷いから犯行に及んだものと認定し、営業秘密法の営業秘密を知り、所持し、授権範囲を超えて営業秘密を複製した罪により、懲役1年、執行猶予2年に処し、執行猶予期間は観察保護を付け、公庫に30万新台湾ドルを支払い、2回の法治教育を受けるとともに、厳格に競業禁止状況を遵守し、定期的にTSMCの最高法務責任者(CLO)に書面で就業状況を報告しなければならず、違反した場合は執行猶予を取り消すとの判決を下した。本件はさらに上訴できる。(2026年9月)

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