インフルエンサーがオメガ高級時計の共同購入で権利侵害の嫌疑、二審判決で70万新台湾ドルの賠償命令

J260522Y2 2026年6月号(J322)

 インフルエンサーの史書華はそれが運営するFBファンページと共同購入サイトにてオメガ高級時計の共同購入イベントを行い、「創業160年のスイス高級ブランド、オメガとコラボ」と宣伝したため、スイス企業・オメガ(OMEGA SA)から告訴を提起された。知的財産及び商事裁判所の一審では史書華に50万新台湾ドルの賠償を命じる判決が出されていたが、上訴して二審では70万新台湾ドルの賠償と、FBファンページにおける(被害者側)勝訴の告知の掲載(30日間)を命じる判決が出された。
 史書華は2023年4月にそのFBファンページ「シールド歯科医・史書華(原文:盾牌牙醫史書華)」、「邪教教祖・史伊森(原文:邪教教主史伊森)」及び「史医師の共同購入サイト(原文:史醫師團購網)」において、オメガ高級時計の共同購入イベントを行い、「創業160年のスイス高級ブランド、オメガとコラボ」と宣伝し、VVIP(訳注:VIPよりさらに特別対応の対象となる超重要人物)価格で、カウンターでの商品受取りができること、平行輸入品ではないことを強調した。オメガ側は情報を得た後に調査を行ったところ、史書華は台湾の百貨店の店舗におけるVIP客にすぎず、かつて一定期間内に大量の腕時計を購入して、統一発票(領収書)の発行を要求したことがあったが、双方の間には提携又は許諾の関係はないことが分かった。
 オメガ側は、史書華は提携という名義で商業活動を行い、商品の転売(による利益)又はクレジットカードのポイントを稼ごうとしたもので、消費者に双方の間に賛助又は許諾の関係があることを誤認させ、オメガの商標権とグッドウィルに係る権利を侵害していると判断し、商標法及び公平交易法(訳注:独占禁止法及び不正競争防止法に相当)違反で告訴を提起した。
 知的財産及び商事裁判所の一審では審理した結果、史書華の宣伝内容は確かに消費者にオメガと史書華が許諾関係にあると誤認、混同させ、オメガの商標の信用と名声を損なっていると認め、史書華に対して、「OMEGA+Ω」をオンラインショップ、広告、デジタル動画、電子媒体、ネットワーク及びその他の媒体に使用してはならず、「OMEGA+Ω」を含む標識、広告及びその他の販促品を除去し廃棄するとともに、50万新台湾ドルの賠償金を支払うよう命じた。双方は上訴し、二審では史書華に50万新台湾ドル以外に、さらに20万新台湾ドルを追加した、合計70万新台湾ドルの賠償金支払いを命じるとともに、2つのFBファンページ「シールド歯科医・史書華」及び「邪教教祖・史伊森」に勝訴告知の連続30日間掲載を命じた。本件はさらに上訴できる。(2026年5月)

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