台欧間R&D協力で新たなマイルストーンを達成 経済部による産業界の欧州市場開拓への協力で、42億超新台湾ドル規模の生産額を創出
J260107Y5・J260107Z5 2026年2月号(J318)
経済部産業技術技術司(The Department of Industrial Technology (DoIT) )は2026年1月7日に「経済部A+プログラム–欧州との国境を越えたR&D提携推進の成果(MOEA A+ Program in advancing cross-border R&D collaboration with Europe)」と題する記者会見を開き、近年における台湾と欧州との科学技術R&D提携による実りある成果を示した。台欧間の提携はすでに「拡大と深化の段階」に入っており、現在14ヵ国と研究開発案件の募集を行い、5ヵ国と政府機関による基本合意書(MOU)の調印を行っている。双方の政府が補助する国際提携プロジェクト(International Cooperation Program)は計86項目に上り、政府は14億新台湾ドルを補助し、台湾企業が42億新台湾ドルに上る生産額を創出するのに成功している。記者会見では台湾とドイツ、英国、スペインとの成功例3件をそれぞれ紹介しており、産業界がすでに「メイド・イン・タイワン」から「欧州のサプライチェイン」の段階へ進んだことが示された。
ポストコロナやサプライチェインの変化に対応して、台湾企業による対欧投資は急成長しており、また2024年にEUは台湾にとって第4位の貿易パートナーとなり、貿易総額は686億米ドル超に達しており、EUとの経済貿易及び技術提携が深化し続けていることを示している。今後は「西欧の更なる開拓、東欧とのリンク、北欧への進出」という戦略を展開し、先端技術連盟や二国間/多国間の研究開発枠組みを通じて、産業界と欧州の革新的技術とを結び付けるように引き続き支援し、国際競争力を強化していく。
政府が「A+企業革新・R&D鍛錬プログラム-国際革新・R&D提携補助プログラム」(原文名「A+企業創新研發淬錬計畫-國際創新研發合作補助計畫」)を積極的に推進する中、台湾産業界は生産額42億新台湾ドルを創出しており、その中で半導体とオプトエレクトロニクスの分野が最も多く、台湾のキーテクノロジーの国際戦略を強化するものとなっている。以下に注目すべき3件の事例を示す:
ドイツの力を借りて、AiQはウォッシャブル・スマート・テキスタイルを開発:愛克智慧科技股份有限公司(AiQ Smart Clothing Inc.)はドイツのアーヘン工科大学や工業デザイン会社Entwurfreich等と協力し、業界のボトルネックを解決して「ウォッシャブル・スマート・テキスタイル」の連続生産技術を開発した。世界初の全自動、連続運転ワンストップ生産ラインによって、生産工程を大幅に短縮して、コストを削減できる。最初の注文は30万着に達した。スマートウェア、スポーツ及びリハビリのウェアラブルデバイスに応用できる。
英国のラピッドプロトタイピングで、連騰が高効率MIMOアンテナを開発:連騰科技股份有限公司(Advanced Wireless & Antenna INC.(AWAN) )は英国の革新技術企業である Q5D等と提携して、ラピッドプロトタイピングの設備と技術を英国から導入し、「3D構造電子部品の快速製造技術」を開発した。これによりアンテナを「3Dプリントの積木」のようにスピーディに形成できるようになった。このアンテナはプロトタイピング時間の80%短縮、50%の小型化、さらには伝送効率の20~50%向上が達成され、すでに国際的なノートPCブランドの生産ラインに導入されており、2028年までに1.9億新台湾ドルの生産額を創出できる見通し。
スペイン企業の販路を利用し、徠通のWEDMがEU市場へ参入:徠通科技股份有限公司(Accutex Technologies Co., Ltd.)はスペインのWEDM(ワイヤー放電加工機)の最大手、ONA社と提携して、高精度のスマートワイヤー放電加工機を開発した。徠通は製造とコスト面での強みを持ち、ONAはブランドと販路という強みを持っている。この設備は飛行機のタービンやハイエンドの金型等のような精密部品を製造するのに用いることができ、EUの認証を取得して航空宇宙ジェットエンジン用部品市場に参入するのに成功した。2025年の売上高は2023年比で152%増加し、累計で約2.23億新台湾ドルの生産額を創出している。
将来を見据えて、経済部は「技術の相互補完を加速、レジリエンス戦略を強化」を核心とし、多国間のプラットフォームを引き続き活用してパートナーシップを広く構築し、半導体とオプトエレクトロニクス、機械及び情報通信等の既存の優位性を盤石なものとするとともに、さらに無人航空機(ドローン)、ロボット及び低軌道衛星等の新たなキーテクノロジーも開拓していく。(2026年1月)









