違法プライベートサーバーが「天堂」の商標とアイテムを盗用、侵害額は市価50億新台湾ドル相当
J250814Y2・J250814Y3 2025年9月号(J313)
刑事警察局の知的財産権偵査大隊は以前、遊戲橘子數位科技股份有限公司(Gamania Digital Entertainment Co., Ltd.、以下「Gamania」)から通報を受け、その中でGamaniaは同社の有名オンラインゲーム「天堂(リネージュ)」ゲームのコンテンツ、アイテム等が「撼動天堂」プライベートサーバーに違法に複製され、ゲームが始まる画面で「遊戲橘子」、韓国のゲーム開発元である「NCSOFT」、「天堂」等商標が現れ、しかもゲームの内容と画面が全く一致しており、Gamaniaの著作権と商標権が侵害されていると指摘していた。
本件の捜査チームが1年にわたり捜査を行った結果、台湾の蔡容疑者(男)等4名がこの犯罪を主導して「撼動天堂」プライベートサーバーを中華電信の新莊IDC(インターネット・データ・センター)に設置し、中国の容疑者が技術と遠隔オンライン接続管理を行い、バーチャルの宝物を販売して不正な利益を得たことを発見した。調べたところ、2010年の運営開始から2025年3月までの間に、毎日オンライン・プレーヤーの人数は数千人を超えているという。証拠が揃った後、それぞれ2025年3月27日と5月14日の2回にわたって高雄市、台北市及び新北市等計9ヵ所で捜査が行われ、これにより蔡容疑者等4名は出頭し、また現場では「撼動天堂」サーバー本体6台、現金115万4600新台湾ドル等の大量の証拠品が押収された。侵害額は市価50億新台湾ドル相当に上ることが推算される。全件は著作権法及び商標法違反の容疑で、台湾高雄地方検察署の取調べに移送された。(2025年8月)









