「八寶彬圓仔惠」商標の刑事判決で、「金華店」代表者が無罪

J250418Y2 2025年5月号(J309)

 台南の有名なかき氷店「八寶彬圓仔惠」の商標を巡る紛争がひとまず決着した。「八寶彬圓仔惠」の創業者である呂宸慧が開業した「金華店」は娘の黃筠堤が経営し、かつてミシュラン「ビブグルマン」推薦を獲得した「國華店」は、黃筠堤の伯母である張秀美が舵取りをしている。張秀美は商標に関する紛争により黃筠堤を告訴しており、刑事部分で、知的財産及び商事裁判所は台南地方検察署の上訴を棄却して、黃筠堤は張秀美の商標権を侵害していないとの判決を下した。
 黃筠堤と張秀美はそれぞれ「八寶彬圓仔惠」商標を所有しており、外観と名称はいずれも同じであるが、登録している商標の区分が異なる。紛争の発端は創業者の呂宸慧が2002年に商標を兄嫁の張秀美に譲渡したことに遡る。呂宸慧が讓渡した「八寶彬圓仔惠」商標(A商標)は第43類「飲食店」で登録されており、飲食サービスに適用される。黃筠堤は2018年に「八寶彬圓仔惠」商標(B商標)を以って第29類「豆花(豆乳ゼリー);仙草凍(仙草ゼリー);花生湯(ピーナッツスープ)…」と第30類「アイス;八寶冰(8種類トッピングかき氷)…」の商品での使用を指定して商標登録を出願し、知的財産局から登録を許可された。同年、黃筠堤は「撒豆成冰剉冰店」という名義で商業登記を行ったが、店にはなお「八寶彬圓仔惠」の看板を掲げていた。
 張秀美によると、2018年に親戚であることから無償で黃筠堤に金華店でA商標を使用して、かき氷店を経営することを許諾したが、すでに2021年7月1日には内容証明郵便で許諾の中止を伝えたという。その後、張秀美は黃筠堤が看板、サイト及びデリバリーサービスにA商標を使用し続け、自分が所有する第43類の商標権を侵害されたと主張した。一方、黃筠堤は、双方はいかなる許諾契約も締結しておらず、当初出願した第29、30類のB商標については、張秀美から同意と商標併存登録同意書への署名を得て、合法に取得しており、張秀美の商標権を侵害していないと主張している。
 検察側は、黃筠堤がUber Eats、Foodpanda等デリバリープラットフォームを通じてアイス(スイーツ)を提供するのは、実質上、「飲食店」商標が保護される飲食サービスの範疇に入っており、その「商品」商標の使用範囲を超えているため、区分を跨る使用に該当すると認めた。それに対して裁判所は、デリバリーであるか否かを問わず、黃筠堤が販売する商品は、消費者が注文した後に現場で作り、渡すものであり、張秀美の所有する「飲食店」の飲食サービスを侵害しておらず、たとえ現在の飲食業界の境界線があいまいになっていても、刑事処罰はなお主観的な犯意、合法的な登録範囲により判断する必要があり、台南地方検察署は黃筠堤が故意に権利を侵害したことを証明できないことから、原判決を維持し、さらに上訴することはできないと判断した。(2025年4月)

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