「WIPI 2024」と「2019~2023年産業別商標登録出願の動向分析」

J250208Y2 2025年4月号(J308)

 WIPOは2024年11月7日に「2024年世界知的財産権指標(WIPI 2024)」を発表し、2023年に行われた商標の出願総数、登録総数、FA期間(一次審査通知までの平均期間)及びFT期間(最終処分までの平均期間)、査定結果の統計、各国のGDP1000億米ドル当たり出願区分数及び人口100万人当たり出願区分数等のデータを公開している。(知的財産局は)台湾の2023年統計データとWIPI 2024とを対比して、分析と比較をまとめ、「2019~2023年産業別商標登録出願の動向分析(原文:2019-2023年産業申請商標案件趨勢分析)」レポートを作成した。その要点は以下の通り。
 世界における商標出願の件数及び区分数は、2009~2021年に続いていた成長傾向が止まり、2022年はそれぞれ前年比15.7%、14.5%と大幅に減少していた。2023年は2年目の後退となったが、件数及び区分数はそれぞれ1.3%、2.0%減少し、減少幅が縮小している。2年間(2020年と2021年)にわたりコロナ(COVID-19)関連の出願が激増した後、2023年にはほぼ正常な水準にもどったことがうかがえる。過去2年の出願数は減少しているものの、世界の出願件数は2009年の3.5倍に達している。(国・地域知財庁別にみると、)中国大陸の出願区分数は720万件余りに達して首位を占め、2位の米国(73.9万件)の10倍近くとなっている。台湾は11.5万件余りを出願し、世界での順位は19位となった。また台湾の登録区分数は9.6万件余りに上り、世界18位を維持している。
 2023年台湾における商標出願の件数及び区分数はそれぞれ3.4%、6.68%減少したが、ここ5年間(2019~2023年)をみると、なお件数で5.4%増、区分数で2.7%増となっている。台湾(TIPO)における外国出願人による商標出願について上位4産業部門(Industry Sector)をみると、「研究・技術(Research and technology)」、「保健(Health)」、「農業(Agriculture)」、「衣類・アクセサリー(Clothing and accessories)」、の順となっており、WIPOの非居住者(Non-resident)による商標出願については、「研究・技術」、「保健」、「衣類・アクセサリー」、「レジャー・教育(Leisure and education)」の順となっている。世界の平均水準と比較すると、台湾において外国出願人が「保健」分野で出願した割合はWIPOでの水準を上回っており、外国出願人が台湾において保健分野のブランド潜在的成長力を重視していることがわかる。
 世界では2019~2021年にコロナ(COVID-19)感染拡大により、短期的には産業に対する打撃と経済の後退がもたらされたが、企業がビジネスチャンスを模索し続け、旺盛な起業精神でコロナ禍において必要な商品とサービスの市場を開拓したため、世界の商標出願は急増してピークに達した。感染拡大が緩和した後、2023年に企業は世界的な高金利に対する不安、ベンチャーキャピタル資本の減少等を含む経済危機や近年多くの地域における地政学的に不安定な状況に依然として直面しており、経済全体は完全に回復していないものの、世界ではなお1163万件近くの商標出願が行われ、区分ベースでは1523万件を上回っている。外国出願人の出願区分数が全体に占める割合はやや下がり27.6%となったが、台湾では民主的な法治や(政府の)清廉で有能な制度が整備され、経済環境が開放的で透明性があり、最近の政策措置においても海外企業による対台投資を積極的に推進しており、その中には主要国家との自由貿易協定やその他投資協定の締結が含まれている。かつ台湾はアジア太平洋戦略において重要な地位にあり、知的財産権の保護についても高い評価を得ている。経済部投資審議司の資料によると、2023年の華僑・外国人による投資は2022年、2018年に次いで過去3番目に高い水準に達している。ここからも外国企業が台湾の健全な産業サプライチェーン、優秀な人材、優れた投資環境と民主的な法律制度を高く評価し続けていることが分かる。長期的にみて、外国出願人による台湾での商標出願は積極的かつ前向きに成長することが予測される。(2025年2月)

TIPLO ECARD Fireshot Video TIPLO Brochure_Japanese TIPLO News Channel TIPLO TOUR 7th FIoor TIPLO TOUR 15th FIoor