「台大」を名称に使用するのは権利侵害、予備校は台湾大学と和解

J241207Y2・J241206Y2 2025年1月号(J305)

 台北駅前の文理短期予備校が長年にわたって「台大」の文字を名称及び看板に使用してきたが、「台大」、「TAIDA」はいずれも国立台湾大学の登録商標であるため、台湾大学は2022年に予備校を権利侵害で提訴した。第一審では台湾大学が勝訴し、裁判所は予備校に対して、623万新台湾ドルの賠償金を台湾大学に支払うよう命じる他、「台大」という文字を使用してはならず、本件はさらに上訴できるとの判決を下した。台湾大学は近頃、両者間ですでに和解が成立したことを認めたものの、予備校に対してこれまで台大商標を使用してきた看板やサイト等を2024年末までにすべて変更するよう要求したとしている。
 予備校はすでにサイト等から「台大」の文字を削除しており、サイト上において商標権紛争に係る訴訟が長年に及んでいるため、熟慮した結果、その商標権を尊重し、これ以上司法のリソースを浪費しないためにも改名することを決めたと説明している。
 1983年から台湾大学は数多くの商標を次々と登録しており、それには校章、臺大、台大、NTU、TAIDA、國立臺灣大學等が含まれ、いずれも知的財産局と裁判所から著名商標と認められている。数十年にわたり外部から台大の学校名を自由に使っても良いと思われてきたが、実際はそうではなく、最近は建設会社、ガソリンスタンド等が台大の商標を使用しているのに対して、学校側はなお商標権侵害の商標の交換と使用停止を書簡で求めている。台大ブランドイメージは教師や生徒たちが長年の努力で積み上げてきた成果であり、商標権の価値は国際の有名企業にも劣らず、他人が自由にただ乗り(フリーライド)して利益を得てもよいというものではない。(2024年12月)

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