台達電子の子会社碇基半導体がGaN参入 力智、中美矽晶、ロームの投資獲得

J220914Y5 2022年10月号(J278)
 電源管理のグローバルリーダー台達電子(デルタ・エレクトロニクス)の子会社である碇基半導体(アンコラ・セミコンダクターズ)は、第三世代半導体窒化ガリウム(GaN)技術のパワー半導体開発への使用に専念するために、9月14日、新しいラウンドの4.56億台湾ドルの増資契約を締結したと発表した。また、今回の増資と同時に、力智電子(UPIセミコンダクター)、中美矽晶(シノアメリカン・シリコン・プロダクツ、SAS)、日本企業・ローム半導体(Rohm)、及び親会社台達電子等と戦略的パートナーシップを確立したので、GaNパワー半導体技術の発展を共同で加速させる。
 碇基総経理邢泰剛氏は、窒化ガリウム(GaN)は高効率、低消費電力、優れた省エネを提供することができると述べた。また、GaNを中心とした新技術の進化に伴い、関連エコシステムも発展しつつあり、新しいアプリケーションも次々と登場しているので、力智、中美矽晶、ローム等業界トップと戦略的パートナーになることをうれしく思い、親会社台達電子が内部事業で碇基と提携する可能性を継続して生み出していることにも感謝すると共に、また、この連携をもって、我々も、材料、制御ICの設計、アプリケーション、システムソリューション等、包括的な統合機能を構築することができるほか、我々はより競争力のあるGaN技術アプリケーションの作成を加速化させると述べた。
 碇基によるGaNソリューションには、業界をリードするディスクリートコンポーネント製品、システムインパッケージ(SiP)とシステムオンチップ(SoC)の組み合わせが含まれており、既に親会社である台達電子の電源システムに対応するための厳格な検査に合格している。それと同時に、碇基が、台達電子が長期にわたって向上に全力を尽くしているパワーエレクトロニクスのコア技術と結合することにより、世界の電力市場のニーズを満たすことは、碇基による生産能力の増強の助けになる一方、成長が続くGaN市場に、より一層充実したサービスを提供し、更には家電、通信及び自動車市場における先端技術と製品の開発を加速化することができる。(2022.09)
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