TSMCが3D ICに注力 PSMC、APメモリー・テクノロジーと共同開発

J220901Y5 2022年9月号(J277)
 TSMC(台積電)が3D ICの開発を強力に推し進めている。パワーチップ(力晶)グループ傘下のPSMC(力積電)とAPメモリー・テクノロジー(愛普)はTSMCの最強のパートナーとなり、三社で既に共同で世界初のDRAMとロジックICの「3Dヘテロ集積化技術」を完成させた。これは業界最強のヘテロジニアスインテグレーション高帯域幅メモリー(VHM)で、現在すでに量産に入っており、今後は共同で高速演算、AI、ネット通信等の巨大ビジネスチャンスを狙う。
 TSMCが声をかけ、PSMC、APメモリー・テクノロジーが積極的にこれに呼応する形でTSMCの3D IC戦略における最強のパートナーとなった。三社の提携関係は、APメモリー・テクノロジーがVHMを提供することになっているが、これにはカスタムDRAMデザイン及びDRAMとロジックICを統合したVHM LInK IPが含まれる。PSMCがカスタムDRAMの生産を行ない、TSMCがロジックICの生産及び3D集積化サービスを受け持つ。
 業界の話しでは、この3D集積メモリーは高帯域幅メモリー(HBM)と比べて、たっぷりと十倍以上高速で、4GBを超えるメモリー容量を搭載しており、更にこれは7ナノ製造プロセスのロジックIC内蔵SRAMの最大容量の五から十倍もあるので、「業界最強」と言ってよいとのことである。この外、3Dパッケージ技術は垂直方向の接続方式であり、今後は複数のICが直接立体的に集積化されることになる。
 TSMC、PSMC、APメモリー・テクノロジーが共同開発する3D ICは既に量産に入っており、ブロックチェーンICデザイン会社が最初の顧客となっている。PSMCからの情報によると、このICはマイニング市場において、既にそのコストパフォーマンスが卓越していることが証明されており、現段階では高速演算、AI、ネットワーク通信等への応用が期待されており、現在検証と普及を促進しているところであるという。(2022年09月)
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