広告で燦坤は高いと指摘 PChomeが賠償すべきとの判決

2015-06-03 2014年
■ 判決分類:公平交易法

I 広告で燦坤は高いと指摘 PChomeが賠償すべきとの判決

■ ハイライト
PChome Onlineがオフィシャルサイトで「比較広告」を掲載し、消費者に燦坤は商品が少なく、燦坤の商品はより高いと誤認させたことについて、商業的名声及び業績に損害を受けたとして、燦坤側が一千万元の賠償とともに新聞及びPChomeオフィシャルサイトに判決結果を掲載するよう求めた。

PChomeはこれに対する抗弁として、PChomeウェブサイトの広告は実際の訪問調査価格や燦坤の広告カタログを参考にしたものであり、全面的な訪問調査が出来なかったので、部分的な調査結果であったがために問題が発生したが、既にできる限りの検証義務を果たしたので、故意により燦坤の商業的名声を損なったわけではないと主張した。

本件について最高裁判所は、PChomeは徹底的な訪問調査による価格比較ではないことを自ら知っていながら、消費者の注意をひくために、調査機関、地点を明示していない比較広告を制作して消費者に燦坤の商品は少なくて高いと誤認させるように誘導したので、PChomeは既に燦坤の商業的名声及び権益に損害を与えたと認定し、燦坤勝訴の判決が確定した。

II 判決内容の要約

最高裁判所民事決定
【裁判番号】103年度台上字第640号
【裁判期日】2014年04月03日
【裁判事由】損害賠償請求

上告人 網路家庭国際資訊股份有限公司
上告人 燦坤實業股份有限公司

上記当事者間における損害賠償請求事件について、双方が2013年4月29日台湾高等裁判所第二審判決(100年度上字第463号)に対して、各自上告を提起したが、本裁判所は以下のように決定する。:

主文
双方による上告をいずれも棄却する。
第三審の訴訟費用は双方各自の負担とする。

一 事実要約
網路家庭国際資訊股份有限公司(以下、網路家庭公司という)が公平交易法第24条の規定に違反し、燦坤實業股份有限公司(以下、燦坤公司という)の権益を侵害した。

二 両方当事者の請求内容
網路家庭公司は、一切検証をせずに故意に燦坤公司の権益を侵害したのではないので、燦坤公司は網路家庭公司に公平交易法第32条第1項に規定の損害額の三倍以下の賠償を請求してはならない。
燦坤公司は、公平交易法第31条,民法第195条第1項後段の規定等の法律関係に基づき、網路家庭公司に63万3220台湾ドルとその利息の支払い、及び原判決の添付内容をPChomeウェブサイトの24時間ショッピングのページに四日間掲載することを請求する。

三 本件の争点
双方の上告は既に合法的に上告理由を表明しているか?
(一)原告側の主張:略。判決理由の要約を参照。
(二)被告側の主張:略。判決理由の要約を参照。

四 判決理由の要約
原審における論断について、未論断であるか又は論断が矛盾していると空言し、各当該部分の判決が違背する法令及びその具体的な内容、そして訴訟資料に基づく当該違背法令に該当する具体的事実を表明せず、具体的に法の継続形成を叙述して裁判の一致性又はその他関わる法律見解に原則的に重要な理由があることを確保していないないならば、それが合法的に上告理由を表明したと認定することは難しい。
上記説明に基づき、双方による上告はいずれも不適法である。

以上の論結により、本件双方による上告はいずれも不適法である。民事訴訟法第481条、第444条第1項、第95条、第78条に基づき、主文のように決定する。

2014年4月3日
最高裁判所民事第三法廷
審判長裁判官 許澍林
裁判官 葉勝利
裁判官 黃義豐
裁判官 鄭雅萍
裁判官 袁靜文
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