知的財産案件審理法 2023-02-15
2023-05-25 その他
知的財産案件審理法
公布期日:2007年03月28日
改正期日:2023年02月15日
1、2007年3月28日総統華総一義字第09600035711号令により全文39条を公布。本法施行期日については司法院による命令でこれを定める。
2008年5月6日司法院院台庁行一字第0970009972号令により2008年7月1日より施行を公布。
2、2011年11月23日総統華総一義字第10000259681号令により第30-1条文増設公布。施行期日については司法院がこれを定める。
2011年12月26日司法院院台庁行一字第1000032867号書簡に基づき2012年9月6日より施行。
3、2014年6月4日総統華総一義字第10300085261号令により第4、19、23、31条の改正、第10-1条の増設を公布。施行期日については司法院がこれを定める。
2014年6月6日司法院院台庁行三字第1030015766号令により2014年6月6日より施行。
4、 2021年12月8日総統華総一義字第11000109311号令により第7、19、21、23、25、26、28、31~33の改正を公布。施行期日については司法院がこれを定める。
2021年12月8日司法院院台庁行三字第1100034105号令により2021年12月10日より施行。
5、2023年2月15日総統華総一義字第11200010201号令により全文77条の改正を公布。施行期日については司法院でこれを定める。
2023年2月22日司法院院台庁行三字第11200031521号令により2023年8月30日より施行。
第一章 総則
第1条
知的財産案件を専門的、適切及び迅速に審理する訴訟制度を構築し、知的財産及びその関連権益を保障するために、特に本法を制定する。
第2条
知的財産案件の審理は、本法の定めるところによる。本法に定めのない場合は、それぞれ民事訴訟、刑事訴訟又は行政訴訟の手続において適用される法律による。
第3条
本法にいう知的財産裁判所とは、知的財産及び商事裁判所をいう。知的財産法廷、商事法廷とは、知的財産裁判所における知的財産法廷、商事法廷をいう。
本法にいう知的財産案件とは、以下各号の案件をいう。
一、知的財産民事事件
二、知的財産刑事案件
三、知的財産行政事件
四、その他法律規定により、又は司法院が知的財産裁判所の管轄だと指定した案件
第4条
本法にいう営業秘密とは、営業秘密法第2条所定の営業秘密をいう。
第5条
当事者、代表者、管理人、代理人、弁護人、補佐人、参加人、証人、専門家証人、鑑定人、査証人、特約通訳、専門家またはその他の訴訟関係者が所在する場所と裁判所との間に音声と映像を双方向に送信することのできる科学技術的設備があり、直接審理を行うことが可能な場合、裁判所は適切であると認めたとき、申立てにより又は職権で、当該設備を用いてこれを行うことができる。
前項の場合において、裁判所はまず当事者の意見を尋ねなければならない。
第1項の申立てが棄却されたとき、不服申立てをしてはならない。
第1項の場合において、その期日通知書若しくは召喚状に記載する場所は当該設備の所在する場所とする。
第1項により進められた手続における調書又はその他の書類に署名する必要がある場合、裁判所からこれをリモートエンドに送信し、その内容の確認、署名のうえ、再び科学技術的設備をもって裁判所に返送する。その効力は、署名を経た調書又はその他の書類と同一である。
第1項の審理及び前項の書類送信に関する作業要領は、司法院がこれを定める。
第6条
裁判所は必要なときに、技術審査官に対し、次に掲げる職務の執行を命ずることができる。
一、訴訟関係を明確にするため、事実上と法律上の事項について専門知識に基づいて当事者に説明し、又は発問する。
二、証人、専門家証人又は鑑定人に直接発問する。
三、本案について裁判官に意見を陳述する。
四、証拠を保全するにあたり、証拠調べに協力する。
五、保全手続又は強制執行手続に協力する。
六、査証人が査証を実施するときに協力する。
裁判所は、技術審査官に対し、その職務執行の成果について報告書の作成を命ずることができる。但し、案件が複雑で必要があるときには、中間報告書及び最終報告書の作成をそれぞれ命ずることができる。
技術審査官が作成した報告書について、裁判所は必要があると認めたとき、その内容の全部又は一部を公開することができる。
裁判所は、技術審査官の提供により知った特殊な専門知識について、当事者に弁論の機会を与えたうえで、始めてこれを採用し裁判の基礎とすることができる。
第7条 技術審査官の忌避は、その関与する手続により、各手続きにおける裁判官の忌避に関する規定を準用する。
第二章 知的財産民事事件手続き
第8条 民事訴訟法第2編第3章、第4章の規定は知的財産に関わる民事事件の手続きにおいて適用しない。
第9条
知的財産及び商事裁判所組織法第3条第1号、第4号所定の第一審民事事件は、知的財産裁判所の管轄に専属し、訴えの追加又は他の変更による影響を受けない。但し、民事訴訟法第24条、第25条所定の事情があるとき、当該裁判所も管轄権を有する。
前項民事事件の全部又は一部が、労働事件法第2条第1項所定の労働事件に関わる場合、知的財産裁判所がこれを管轄しなければならない。
知的財産法廷における前項民事事件の審理は、本法の規定による。本法に定めのない場合は、労働事件法の規定を適用する。但し、労働事件法第4条第1項及び第2章の規定は適用しない。
第1項民事事件の全部又は一部が商事事件審理法第2条第2項所定の商事訴訟事件に関わる場合、知的財産法廷は申立てにより又は職権で決定をもって商事法廷の審理に移送しなければならない。
知的財産法廷は前項の決定を下す前に、当事者に意見陳述の機会を与えなければならない。但し、裁判所が不適切であると認めた場合は、この限りでない。
第4項の申立てが棄却された場合、不服申立てをしてはならない。
商事法廷における第四項の民事事件の審理は、商事事件審理法の規定による。商事事件審理法に定めのない場合は、本法の規定を適用する。
第 10条
知的財産民事事件が次の各号の事情のいずれかに該当するとき、当事者は弁護士を訴訟代理人として委任しなければならない。但し、当事者又はその法定代理人が裁判官、検察官、弁護士の資格を有する場合は、この限りでない。
一、第一審民事訴訟事件の訴訟目的金額又は価額が、民事訴訟法第466条所定の第三審に上訴できる金額を超える。
二、専利権、コンピュータプログラム著作権、営業秘密に関わる第一審民事訴訟事件。
三、第二審民事訴訟事件。
四、告訴提起前の証拠保全申立て、保全手続き及び前3号の訴訟事件により生じたその他事件の申立て又は抗告。
五、前4号の再審事件。
六、第三審裁判所における事件。
七、その他司法院が弁護士を訴訟代理人として委任しなければならないと決定した事件。
前項の規定は、次の各号の事件に適用しない。
一、代理人報酬決定の申立て。
二、訴訟救助の申立て。
三、弁護士を訴訟代理人とする選任の申立て。
四、その他司法院が定めた事件。
第1項第1号の訴訟目的金額又は価額は、通常共同訴訟人ごとにそれぞれ計算する。
第1項第1号の場合は、訴えの縮減、変更により、その訴訟目的金額又は価額が当該金額に達しないことに影響されることはない。
当事者の配偶者、三親等内の血族、二親等内の姻族、又は当事者が法人、中央若しくは地方機関である場合に、その専任職員が弁護士資格を有し、且つ裁判所が適切であると認めたときは、第1項の訴訟代理人となることもできる。
第1項但し書及び前項の場合は、訴訟提起、上訴、申立て、抗告又は委任の際に疎明しなければならない。
第 11 条
前条第1項の本文事件で、当事者に訴訟代理人を委任する資力がない場合、訴訟救助の規定により、裁判所にその訴訟代理人となる弁護士の選任を申立てることができる。
当事者による上訴または抗告の提起を前項の規定により行う場合、原審裁判所は、訴訟ファイルを上級審裁判所に移送しなければならない。
第1項の選任弁護士を訴訟代理人となる弁護士を選任する弁法は、司法院が法務部及び全国律師聨合会などの意見を参酌してこれを定める。
第 12 条
第10条第1項の事件は、別段の定めがある場合を除き、訴訟代理人が訴訟行為をして、始めて効力を生じる。
訴訟提起、上訴、申立てまたは抗告が、第10条第1項、第5項の規定による訴訟代理人の委任をしないか、又は第5項の規定により委任しても、裁判所が不適切であると認めた場合、審判長は先ず期間を定めて補正を命じなければならない。期限を越えて補正せず、前条第1項による申立てをしない場合、裁判所は決定をもって却下しなければならない。
被告、被上訴人、相手方が第10条第1項、第5項の規定による訴訟代理人の委任をしないか、または第5項の規定により委任しても、裁判所が不適切であると認めた場合、審判長は先ず期限を定めて補正を命じなければならない。
当事者が、前2項の規定により補正し、その訴訟行為が訴訟代理人に追認された場合、行為時にさかのぼって効力を生じる。期限を越えて補正した場合、追認時点から効力を生じる。
第 13 条
第10条第1項本文事件は、訴訟代理人の立会いの下で当事者が期日に出頭することができ、審判長の許可を得た後、当事者は口頭で陳述することができる。
前項の許可は、審判長が随時決定をもって取り消すことができる。
当事者が訴訟代理人を委任しなければならないのに委任しない、または委任した訴訟代理人が出頭しなかった場合、未出頭と見なす。
第1項の場合、当事者は自ずと以下の訴訟行為を行うことができる。
一、自認
二、和解又は調停の成立
三、訴え又は申立ての取下げ
四、上訴又は抗告の取下げ
第 14 条
訴訟代理人が行った、又はそれに対して行われた訴訟行為は、直接当事者本人に対し効力を生じる。但し、訴訟代理人が行った自認または事実上の陳述について、出頭した当事者本人が即時取消又は訂正した場合は、この限りでない。
訴訟代理人に、訴訟行為について故意又は過失があるとき、当事者本人は自己の故意又は過失と同一の責任を負わなければならない。
第 15 条
第10条第1項本文及び第11条第1項の弁護士報酬は、訴訟または手続き費用の一部とし、且つその最高額を限定しなければならない。その支給基準は、司法院が法務部及び全国律師聨合会等の意見を参酌したうえで、これを定める。
第 16 条
第10条第1項第2号から第7号の専利権訴訟事件は、審判長の許可を得た場合、当事者は併せて専利師も訴訟代理人として委任することができる。
前項の許可について、審判長は随時決定をもって取り消すことができ、訴訟の委任者に送達しなければならない。
第1項の場合、専利師は弁護士の立会いの下で訴訟行為をしなければならない。但し、審判長の許可を得た場合は、この限りでない。
専利師による訴訟行為が弁護士の訴訟行為と抵触した場合は、効力を生じない。
専利師の報酬は、訴訟又は手続き費用に算入しない。
第 17 条
第10条、第12条から第14条及び第16条の規定は、参加人にこれを準用する。
参加人の弁護士及び専利師の報酬は、訴訟又は手続き費用に算入しない。
第 18 条
裁判所は第10条第1項第1号から第3号、第5号の事件を審理するとき、又は他の事件が複雑である、若しくは必要があるとき、当事者と審理計画を協議しなければならない。
前項の審理計画において、以下事項を定め、且つ調書に明確に記載しなければならない。
一、争点整理の期日又は期間
二、証拠調べの方法、順序及び期日又は期間
第1項の審理計画において、以下事項を定め、且つ調書に明確に記載することができる。
一、特定争点に対する攻撃又は防御方法の提出期間。
二、その他の行う計画のある訴訟手続きの必要事項の期日又は期間。
前2項により協議した審理計画事項について、訴訟進行状況または他の事情により必要があると認めたとき、裁判所は当事者と変更の協議をしたうえで明確に調書に記載することができる。
当事者が書状をもって裁判所に合意した審理計画、又は審理計画の変更事項を報告し、裁判所がこれをもって決定又は変更した場合は、当事者に通知するか又は次回の期日において調書に明確に記載しなければならない。
裁判所で、審理計画に基づき訴訟手続きを行うにあたって、必要があるとき、審判長は当事者の意見を聴取した後、別途特定事項について攻撃又は防御方法の提出期間を定めることができる。
当事者が第3項第1号又は前項の期間を越えて始めて攻撃又は防御方法を提出した場合、裁判所はこれを却下することができる。但し、当事者が訴訟を延滞することがないこと、又は自己の責めに帰す事由に該当しないことを疎明した場合、この限りでない。
前項の場合を除き、当事者が審理計画の事項に違反した場合、裁判所は申立てにより又は職権で当該当事者に書状をもってその理由の説明を命じることができる。説明がない場合、裁判所は判決にあたって弁論の全趣旨に基づき酌量することができる。
第 19 条
専利権侵害事件について、裁判所は立証されるべき事実の真偽を判断するため、当事者の申立てにより査証人を選任し、他方当事者又は第三者が所有、又は管理している書類又は装置設備の査証を実施することができる。但し、査証の実施に要する時間、費用又は査証を受ける者の負担に、明らかに相応しない場合は、この限りでない。
前項査証の申立ては、書状をもって下記事項を明確に記載しなければならない。
一、専利権が侵害を受けた、又は受けるおそれがある相応の理由。
二、申立人が自ら又は他の方法で証拠を収集することができない理由。
三、査証人による査証実施への協力を技術審査官に命じる必要がある。
四、査証を受ける対象物及び所在地。
五、立証されるべき事実と査証により得た証拠との関連性。
六、査証を実施する事項、方法及びその必要性。
前項第1号から第3号の事項は、これを疎明しなければならない。
裁判所が第1項の決定を下す前に、当事者又は第三者に意見陳述の機会を与えなければならない。
査証許可の決定には、次の各号の事項を記載しなければならない。
一、査証人の氏名及び査証に協力する技術審査官の氏名
二、査証を受ける対象物及び所在地
三、査証を実施する理由、事項及び方法
第1項の申立てを棄却した決定に対しては、抗告することができる。
第 20 条
当事者又は第三者との間に民事訴訟法第32条各号の事情の何れかがあるときは、査証人となることができない。
査証人は、前条第5項の決定受領後5日以内に、書面をもって次の各号事項を開示して裁判所に提出し、裁判所は当事者または第三者に送達しなければならない。
一、学歴・経歴、専門分野またはその専門知識と経験に基づいて、かつて専利権侵害訴訟、非訟又は裁判所による調停手続きに参加したことのある事例。
二、最近三年以内の、当事者、参加人、補佐人、法定代理人、訴訟代理人又は査証を受ける第三者との学術上又は業務上の分業または協力関係の有無。
三、最近三年以内の、当事者、参加人、輔佐人、法定代理人、訴訟代理人または査証を受ける第三者からの金銭的報酬又は援助受取りの有無、及びその金額又は価値。
四、当該事件に関する他の金銭的報酬又は援助受取りの有無、及びその金額又は価値。
査証人の忌避は、民事訴訟法第331条から第333条の規定を準用する。
第 21 条
第19条第5項の決定が、下記事情のいずれかに該当するとき、裁判所は、職権で取り消すことができる。
一、第19条第1項但書所定の事情が発生する。
二、前条第1項の規定に違反する。
三、前条第2項の開示規定違反により、査証人の客観性又は公正性に影響するおそれがある。
四、前条第2項第2号から第4号所定の利害関係により、査証人の客観性又は公正性に影響するおそれがある。
前項の場合、当事者又は第三者が知った日より7日以内に、裁判所に第19条第5項の決定取り消しを申立てることができる。
前2項取消の決定には、不服申立てをしてはならない。
第2項申立ての棄却決定は、抗告することができる。
第 22 条
査証人は査証前に宣誓書に署名しなければならない。宣誓書において必ず公正、誠実な査証を行い、もし虚偽の査証をした場合、偽証罪の処罰を受ける等の内容を記載しなければならない。
査証人は査証を実施するにあたって、査証対象物の所在地に立ち入ることができ、裁判所より許可を得て書類又は装置設備に対する査証方法を行うほか、査証を受ける者への質問や、必要な書類の開示要求をすることもできる。
前項査証行為は、技術審査官が査証人による査証の実施に協力する必要のために、これを行うこともできる。
査証を受ける当事者が、正当な理由なく査証の実施を拒絶又は妨害した場合、裁判所は、事情を酌量して申立人による当該査証で立証されるべき事実が真実であると認めることができる。
前項の場合、裁判所は当事者に弁論の機会を与えたうえで、始めてこれを採用し裁判の基礎とすることができる。
査証を受ける第三者が正当な理由なく査証の実施を拒絶又は妨害した場合、裁判所は、決定をもって10万台湾ドル以下の過料に処すことができる。
前項決定は、抗告することができる。抗告中は執行を停止しなければならない。
第 23 条
査証人は査証を実施した後、査証報告書を作成し、裁判所に提出しなければならない。
裁判所は、査証報告書を受け取った後、副本又は電子ファイルをもって査証を受けた者に送達しなければならない。
査証報告書が営業秘密に関わる場合、査証を受けた者は査証報告書の副本又は電子ファイル送達後14日以内に、決定をもって当事者に対する査証報告書の全部又は一部の開示禁止をするよう裁判所に申立てることができる。
裁判所は、前項申立てに正当な理由があるかどうかを判断するために必要があると認めたとき、訴訟代理人又は査証を受けた者の同意を得た訴訟関係者に、査証報告書の全部又は一部を開示し、且つ非公開の方法でその意見を聴取することができる。
前項の場合、裁判所は査証報告書の開示前に、査証を受けた者に通知しなければならない。査証を受けた者が通知を受けた日から14日以内に開示を受ける者に対する秘密保持命令の発令を申立てたときは、その申立てに対する決定が確定するまで開示することができない。
第3項の開示禁止事由が消滅した場合、開示禁止を受けた者は裁判所に当該決定の取消しを申立てることができる。
第3項及び前項の決定について、抗告することができる。第3項申立ての棄却及び前項申立て許可の決定について、抗告中に裁判所は当事者に査証報告書を開示することができない。
第 24 条
前条第3項の場合、査証を受けた者が期限を越えても申立てをしない、又は裁判所が決定による査証報告書の開示禁止をしていない場合、当事者は、裁判所書記官に査証報告書又はその電子ファイルの全部又は一部の閲覧、抄録、撮影または他の方法による複製を申立てる、または費用を予め納付し、査証報告書の全部または一部の正本、副本、抄本又はその電子ファイルの交付を申立てることができる。
前項の規定を除き、何人といえども裁判所書記官にこれを申立てることはできない。
第 25 条
かつて査証人であった証人は、査証の実施により知った営業秘密事項について、証言を拒むことができる。
前項の場合、査証人の秘密責任が既に免除されたときは、証言を拒むことができない。
第 26 条
査証人の日当、旅費、報酬及びその他査証の実施に必要な費用は、鑑定人の規定を準用し、且つ訴訟費用の一部とする。
第 27 条
第19条から前条の規定は、コンピュータプログラム著作権、営業秘密侵害事件に準用する。
第 28 条
商事事件審理法第47条から第52条まで、及び第75条の規定は、知的財産民事事件に準用する。
第29条
裁判所が既に知っている特殊な専門知識については、当事者に弁論の機会を与えて、始めてこれを採用し裁判の基礎とすることができる。
裁判長又は受命裁判官は事件の法律関係について、当事者に争点を明示しなければならず、且つ適時その法的見解を表明し、適度に心証を開示することができる。
第 30 条
裁判所は、審理が専利権により発生した民事訴訟事件であり、特許請求の範囲の解釈に争議があるとき、適時に申立てにより又は職権で専利権の文言範囲を規定し、且つ適度に心証を開示するのが望ましい。
第31条
当事者が提出した攻撃又は防御方法が当事者又は第三者の営業秘密に関わる場合に、当事者が申立てを行い、裁判所が適切であると認めたときは、裁判を非公開とすることができ、また双方当事者の合意を得て裁判を非公開とする場合もまた同様である。
第32条
訴訟資料が営業秘密に関わる場合に、裁判所は当事者による弁論権の行使に影響しない範囲において、当事者又は第三者の申立てにより、決定をもって訴訟資料の閲覧、抄録、撮影または他の方法による複製を不許可としたり、又は制限することができる。
前項の申立ては、書状をもって行い、且つコード又は証拠名称番号に対応する記載方法で、その申立て範囲を特定しなければならない。
前項申立書の正本又は副本は、急迫である、又は当事者若しくは第三者に重大な損害を与えるおそれがある場合を除き、申立人が直接他方当事者、当事者又は第三者に通知しなければならない。
他方当事者、当事者又は第三者が、前項書状の正本または副本を受領していたかについて争議があるときは、書状を提出した申立人がこれを疎明する。
裁判所は第1項の決定を下す前に、他方当事者、当事者又は第三者に意見陳述の機会を与えなければならない。
裁判所による前条非公開の裁判、及び第1項訴訟資料の閲覧、抄録、撮影または他の方法による複製の範囲及び方法等事項については、司法院が行政院と共同でこれを定める。
第 33 条
前条第1項の不許可又は制限決定の事由が消滅したとき、他方当事者、当事者又は第三者は、裁判所に当該決定の取消し又は変更を申立てることができる。
前条第1項及び前項の決定は、抗告することができる。抗告中に他方当事者、当事者又は第三者が訴訟資料の閲覧、抄録、撮影又は他の方法による複製を申立てた場合、これを許可しない。
前条第1項の申立ての棄却又は第一項申立て許可の決定について、抗告中に裁判所は訴訟資料の閲覧、抄録、撮影又は他の方法による複製を不許可とするか、又は制限しなければならない。
前条第1項の閲覧、抄録、撮影又は他の方法による複製により、知った又は所有した営業秘密は、当該訴訟実施以外の目的にこれを使用することができない。
第34条
書類、検証物又は鑑定に必要な資料の所持者が正当な理由なく裁判所による書類、検証物又は鑑定に必要な資料の提出命令に従わないとき、裁判所は決定をもって10万台湾ドル以下の過料に処すことができる。また、必要なときには決定をもって強制処分を命ずることができる。
前項強制処分の執行は、強制執行法における物の引渡請求権の執行規定を準用する。
第1項の決定について、抗告することができる。過料に処す決定は、抗告中に執行を停止しなければならない。
裁判所は第1項の書類、検証物又は鑑定に必要な資料の所有者が提出しない正当な理由の有無を判断するため、必要なときには、非公開の方式によって提出を命ずることができる。
前項の場合において、裁判所は当該書類、検証物又は鑑定に必要な資料を開示することができない。但し、訴訟関係者の意見聴取のために開示する必要があるときは、この限りでない。
前項但し書の場合において、裁判所は開示前に書類、検証物又は鑑定に必要な資料の所有者に通知しなければならない。所有者が通知を受けた日から14日以内に開示を受ける者に対する秘密保持命令の発令を申立てたときは、申立てに対する決定が確定するまで開示することができない。
第35条
専利権、コンピュータプログラム著作権、営業秘密の侵害事件について、もし当事者が、その権利又は利益が侵害を受けた、又は侵害を受けるおそれがあると主張した事実を既に疎明した場合に、他方当事者がその主張を否認したとき、裁判所は期限を決めて、その否認した事実及び証拠について具体的に答弁するよう他方当事者に命じなければならない。
前項について、他方当事者が正当な理由もなく、期限を超えて答弁しなかったり、答弁が具体なものでなかったりしたとき、裁判所は、状況を酌量し、当事者の疎明した内容が真実であると認めることができる。
前項の場合、裁判所は、当事者に弁論の機会を与えなければならず、そうして始めて裁判の基礎とすることができる。
第36条
当事者又は第三者がその所持する営業秘密について、疎明を経て次に掲げる事情に該当するとき、裁判所は当該当事者又は第三者の申立てにより、他方当事者、当事者、代理人、補佐人その他の訴訟関係者に秘密保持命令を発令することができる。
一.当事者による書状の内容に当事者又は第三者の営業秘密に関わる記載があり、又は既に調査済み若しくは調査すべき証拠が当事者又は第三者の営業秘密に関わるとき。
二.前号の営業秘密の開示、又は当該訴訟進行以外の目的での使用により、当該当事者又は第三者の当該営業秘密に基づく事業活動を妨げるおそれが生じるのを避けるために、その開示又は使用を制限する必要があるとき。
前項規定は、他方当事者、当事者、代理人、補佐人その他の訴訟関係者が、申立てがなされる前に既に書状閲覧又は証拠調べ以外の方法により、当該営業秘密を取得、又は所有していた場合においては適用されない。
裁判所が秘密保持命令を発令する必要があると認め、当事者又は第三者に第1項の規定により申立てるよう説明したのにもかかわらず、やはり申立てがなかった場合、裁判所は、他方当事者又は当事者の請求により、且つ当事者又は第三者の意見を聴取した後、第1項の秘密保持命令を受けていない者に秘密保持命令を発令することができる。
秘密保持命令を受けた者は、当該営業秘密を当該訴訟実施以外の目的で使用したり、又は秘密保持命令を受けていない者に開示したりすることができない。
第37条
秘密保持命令の申立ては、書状をもって次に掲げる事項を記載しなければならない。
一、秘密保持命令を受けるべき者
二、命令をもって保護されるべき営業秘密
三、前条第1項各号に掲げる事由に該当する事実
第38条
秘密保持命令の許可決定には、保護を受ける営業秘密、保護の理由及び禁止の内容を明記しなければならない。
秘密保持命令の許可決定は、第36条第1項、第3項所定の営業秘密を有する当事者又は第三者、申立人及び秘密保持命令を受ける者に送達しなければならない。
秘密保持命令は、秘密保持命令を受ける者に送達されたときから、効力を生ずる。
秘密保持命令の申立て又は請求の棄却決定に対し、抗告することができる。
第39条
秘密保持命令の申立人又は請求人は、別段の定めがある場合を除き、当該命令取消しの申立て又は請求をすることができる。
秘密保持命令を受ける者は、その命令の申立て又は請求が第36条第1項の要件を満たさないか、又は同条第2項の事情に該当するか、又はその原因がすでに消滅したとき、訴訟が係属する裁判所に秘密保持命令の取消しを申立てることができる。但し、本案裁判が確定した後、秘密保持命令を発した裁判所に申立てなければならない。
秘密保持命令を受ける者が既に第36条第1項第1号の営業秘密を知っている、取得している又は所有している場合、申立人又は請求人が不適格であることを理由に、秘密保持命令の取消しを申立てることができない。当該命令の申立人又は請求人もまた同様である。
裁判所は、秘密保持命令を許可した決定が不適切であると認めたとき、前項の場合を除き、職権で取り消すことができる。
秘密保持命令取消しの申立て又は請求に対する決定は、申立人と相手方に送達しなければならない。
前項の決定に対し、抗告することができる。
秘密保持命令は決定を経て取消しが確定したとき、その効力を失う。
秘密保持命令取消しの決定が確定したとき、申立人、請求人と相手方を除き、当該営業秘密について秘密保持命令を受ける他の者がいる場合、裁判所は取消しの旨を通知しなければならない。
第40条
秘密保持命令の発令があった訴訟に関し、閲覧の制限又は不許可を受けておらず、且つ秘密保持命令も受けていない者がファイルにある書類の閲覧、抄録、撮影又は他の方法による複製を請求したとき、裁判所書記官は即時に第36条第1項所定の営業秘密を所有している当事者又は第三者にその旨を通知しなければならない。但し、秘密保持命令の取消しが確定したときは、この限りでない。
前項の場合において、裁判所書記官は、営業秘密を所有している当事者又は第三者が通知書を受けた日から14日以内にファイルにある書類の閲覧、抄録、撮影又は他の方法による複製のための交付をしてはならない。営業秘密を所有している当事者又は第三者が、通知書を受けた日から14日以内に前項本文を請求した者に対する秘密保持命令の発令を申立てたか、又はその請求の不許可若しくは制限を申立てたとき、裁判所書記官はその申立ての決定が確定するまで交付することができない。
営業秘密を所有している当事者又は第三者が第1項の請求に同意したとき、前項の規定を適用しない。
第41条
当事者が知的財産権に無効、取消すべき原因があることを主張又は抗弁したとき、裁判所はその主張又は抗弁についての理由の有無を自ら判断しなければならず、民事訴訟法、行政訴訟法、植物品種及び種苗法その他の法律上の訴訟手続停止に関する規定を適用しない。
前項の場合において、裁判所が無効、取消の原因があると認めたとき、知的財産権者は当該民事訴訟において他方当事者に対し権利を主張することができない。
第 42 条
前条第1項の場合、裁判所は、速やかに知的財産主務機関に通知しなければならない。訴訟手続きの終結時もまた同様である。
知的財産主務機関が前項の通知を受けたときは、当該知的財産権の無効又は取消請求案件を受理するかについて、速やかに裁判所に通知しなければならない。知的財産主務機関が既に行政処分を下したか、又は申立人による取下げを経た場合もまた同様である。
裁判所は、前項通知を受けた後に、当事者の申立てにより知的財産主務機関から当該請求案件の書類副本又は電子ファイルを取寄せることができる。
知的財産主務機関は第1項の通知を受けたとき、書状をもって裁判所に知的財産権の無効又は取消しを判断するのに必要な書類副本又は電子ファイルの提供を要請することができる。
第 43 条
当事者が第41条第1項の規定により、専利権に無効とすべき事由があると主張又は抗弁し、専利権者が既に専利主務機関に専利権範囲の訂正を申請した場合、裁判所に訂正後の専利権範囲に基づき請求又は主張すると説明しなければならない。
前項の場合、専利権者が、自分の責めに帰すものではない事由により、専利主務機関に訂正を申請することができず、且つ訂正を許可しなければ、著しく公正を欠く場合、直接裁判所に訂正しようとする専利権範囲を説明し、且つこれをもって請求又は主張することができる。
前2項の場合は、専利権者が書状をもって、専利権範囲の訂正が基づく事実及び理由を記載し、且つ他方当事者に通知しなければならない。
第1項、第2項の場合、裁判所は、専利権範囲訂正の合法性について、自ら判断し、且つ裁判の前にその法的見解を表明し、適度に心証を開示することができる。
第2項の規定を除き、専利権者が専利主務機関に訂正の申請又は訂正申請の取下げをしない場合、訂正後の専利権範囲に基づき、請求又は主張することができない。
裁判所は、第4項に基づき専利権範囲の訂正が合法であると判断したとき、訂正後の専利権範囲に基づき本案を審理しなければならない。
第44条
裁判所は、当事者による第41条第1項による主張又は抗弁の理由の有無、又は前条第4項の専利権範囲訂正の合法性を判断するために、必要なときに関連法令又は他の必要事項について、知的財産主務機関の意見を求めることができる。
知的財産主務機関は、前項事項の求めに対して、意見陳述の必要があると認め、且つ裁判所も適切であると認めたとき、書面をもって又は特定の者を指定して裁判所に意見を陳述することができる。
知的財産主務機関による前項規定による意見の陳述について、裁判所は当事者に弁論の機会を与えなければならず、そうして始めて裁判の基礎とすることができる。
第 45条
知的財産権の専用実施権が許諾された場合、権利者、営業秘密の所有者又は専用実施権者のいずれかは、当該専用実施権の権利について、第三者と民事訴訟が起こったとき、口頭弁論終結前の適切な時期に、訴訟事件及び進行の程度を他方に告知しなければならない。訴訟の告知を受けた者は、更に告知をすることができる。
訴訟の告知は、書状をもって、理由及び訴訟進行の程度を明示して裁判所に提出し、裁判所から前項の他方及び他方当事者に送達しなければならない。
告知を受けた者が不参加であったり、参加時期が遅れたりする場合は、参加することができたときに既に訴訟に参加したものと見なす。
第46条
証拠保全の申立ては、訴訟提起前に係属すべき裁判所にこれを行い、訴訟提起後は係属中の裁判所にこれを行う。
裁判所は証拠保全を実施するにあたり、証拠書類の鑑定、検証、保全、又は証人、専門家証人、当事者本人への尋問を行うことができる。
裁判所は証拠保全を実施するにあたり、技術審査官に現場に赴き職務の執行を命ずることができる。
相手方が正当な理由なく、証拠保全の実施を拒否するとき、裁判所は必要があるとき、強制力をもってこれを排除することができ、且つ警察機関に協力を求めることができる。
裁判所は、証拠保全が相手方又は第三者の営業秘密を妨害するおそれがあるとき、申立人、相手方又は第三者の請求により、保全実施時に立合う者の制限又は禁止をすることができ、また保全により得た証拠資料を別途保管し、並びに閲覧、抄録、撮影または他の方法による複製の不許可又は制限を命ずることができる。
前項に営業秘密を妨害するおそれがある場合は、第36条から第40条の規定を準用する。
裁判所は必要があると認めたとき、尋問を受けた者の住所・居所又は証拠物所在地の地方裁判所に保全の実施を嘱託することができる。嘱託を受けた裁判所が保全を実施するにあたり、第2項から前項までの規定を適用する。
第47条
知的財産民事事件の第一審裁判に対して、控訴又は抗告を提起する場合、別段の定めがある場合を除き、知的財産裁判所の管轄に属する。
第48条
知的財産民事事件の第二審裁判に対して、別段の定めがある場合を除き、第三審裁判所に上告又は抗告することができる。
前項の場合、第三審裁判所は、専門法廷又は専門部を設立して取り扱わなければならない。
第 49 条
次の各号の処分が確定したとき、当事者は、民事訴訟法第496条第1項第11号の規定により、確定した専利権、商標権、品種権侵害事件の最終判決について再議の訴えを提起することができない。
一、専利権の無効審判、商標権の無効審判又は取消し、品種権の無効又は取消し成立の処分。
二、特許存続期間延長についての無効審判成立の審決
三、専利の明細書、特許請求の範囲又は図面訂正許可の審決
前項の場合、仮差押、仮処分又は暫定的な状態を定める仮処分事件の相手方は、申立人に対し仮差押、仮処分又は暫定的な状態を定める仮処分により受けた損害の賠償を請求することができない。
第50条
知的財産民事事件における支払命令の申立てと取扱いは、民事訴訟法第六編の規定による。
債務者が支払命令に対し適法な異議申立をしたとき、支払命令を発した裁判所はファイル資料を知的財産裁判所に移送しなければならない。
第 51 条
仮差押、仮処分又は暫定的な状態を定める仮処分の申立ては、訴訟提起前に係属すべき裁判所にこれを行い、訴訟提起後は係属中の裁判所にこれを行う。
第52条
暫定的な状態を定める仮処分の申立てをするとき、申立人は争いのある法律関係において、重大な損失の発生防止又は急迫な危険の免除の必要がある、又はその他これらに類する情況において必要がある事実を疎明しなければならない。その疎明が不十分なとき、裁判所は申立てを棄却しなければならない。
申立ての原因について疎明の後も、裁判所はなおも申立人に担保の供託を命じたうえで、暫定的な状態の仮処分を下すことができる。
裁判所は暫定的な状態の仮処分を下す前に、当事者に意見陳述の機会を与えなければならない。但し、申立人が処分前に相手方に陳述を知らせることができない特殊な事情があると主張し、かつ確実な証拠を提出し、裁判所が適切であると認めたとき、又は裁判所が申立人の申立てに明らかに理由がないと認めたときは、この限りでない。
暫定的な状態を定める仮処分が申立人に送達された日から14日以内の不変期間に、裁判所に提訴の証明をしなかった場合、裁判所は申立てにより又は職権で、これを取り消すことができる。
前項取消し処分の決定は公告時に効力を生じる。
暫定的な状態を定める仮処分の決定が、最初から不当、第4項の事情、申立人による申立て、又は本案敗訴判決の確定により取消された場合、申立人は相手方が処分により受けた損害を賠償しなければならない。
第 53 条
判決は正本をもって当事者に送達しなければならない。正本を電子文書とする場合、送達を受取るべき者の同意を得なければならない。但し、刑務所に入っている者に対しては、正本を電子文書とすることができない。
前項の規定は、決定に準用する。
第三章 知的財産刑事訴訟案件手続き
第54条
知的財産及び商事裁判所組織法第3条第2号本文、第4号所定の刑事案件は、地方裁判所がこれを管轄する。
営業秘密刑事案件第一審の管轄は、次の各号の規定により定め、前項の規定を適用しない。
一、営業秘密法第13条の1、第13条の2、第13条の3第3項及び第13条の4の罪を犯した案件は、第一審の知的財産法廷がこれを管轄しなければならない。
二、国家安全法第8条第1項から第3項の罪を犯した案件は、第二審の知的財産法廷がこれを管轄しなければならない。
前項第1号の案件と裁判上一罪または刑事訴訟法第7条第1号所定の関連性のある第一審管轄権が地方裁判所に属するその他の刑事案件を、検察官が起訴したか、又はこれらを併合して起訴した場合、第一審の知的財産法廷がこれを管轄しなければならない。
第2項第1号の案件について、取調べ中の強制処分申立ては、犯罪地又は被告人の住所、居所又は所在地の地方裁判所にこれを行わなければならない。
第55条
ファイル及び証拠物の内容が営業秘密に関る場合、裁判所は当事者又は利害関係者の申立てにより審判を非公開にすることができる。
ファイル及び証拠物の内容が営業秘密に関る場合、裁判所は当事者、利害関係者の申立てにより又は職権で、ファイル及び証拠物の検閲、抄録、撮影又は他の方法による複製を制限することができる。
裁判所による前2項の非公開審判及びファイル、証拠物の検閲、抄録、撮影又は他の方法による複製の範囲及び方法等事項は、司法院が行政院と共同でこれを定める。
第 56 条
営業秘密刑事案件及びその付帯民事訴訟のファイル及び証拠物の内容が、当事者又は利害関係者の営業秘密に関わり、これを犯罪事実又は損害賠償事実の証明又は疎明方法とする場合、特別な事情があるのを除き、当事者又は利害関係者は初回審判の期日前に、裁判所にその非識別化する別称又はコードナンバーを定めるよう申立てることができる。
前項の申立ては、書状をもって行い、下記事項を明確に記載しなければならない。
一、非識別化すべき営業秘密
二、別称又はコードネームの用語
三、第1号の営業秘密の訴訟手続きにおける開示が、当事者又は利害関係者の
当該営業秘密に基づく事業活動を妨害するおそれがある。
裁判所は、第1項の決定前に、訴訟関係者に意見陳述の機会を与えなければならない。
裁判所は、第1項の申立てについて、法的手続きに合致しない、又は法的に許可すべきではない、又は理由がないと認めたとき、決定をもって棄却しなければならない。但し、法的手続きに合致しなくても、補正できる場合、期間を定めて先ず補正を命じなければならない。
裁判所は第1項の申立てに理由があると認めた場合、特別な事情があるのを除き、初回審判の期日前に決定をもって許可しなければならない。
前2項の決定は、抗告することができない。
第 57 条
第一審知的財産法廷が第54条第2項第1号の案件について簡易手続きにより下された裁判を不服とし、控訴又は抗告を提起する場合、知的財産法廷合議廷にこれを行わなければならない。
前項の場合、刑事訴訟法第455条の1第2項、第3項及び第4編の規定を準用する。
第58条
第54条第1項の案件又は第一審知的財産法廷が受理した案件で、通常裁判、簡式裁判又は協議手続により下された地方裁判所の第一審判決を不服とし、控訴又は抗告を提起するときは、第二審の知的財産法廷にこれを行わなければならない。第54条第1項及び第2項第1号の案件で取調べ中に下された地方裁判所による強制処分決定を不服とし、抗告を提起するときもまた同様である。
第54条第1項の案件との間に刑事訴訟法第7条第1号所定の関連性のある他の刑事案件について、地方裁判所がこれらを併合して判決を下し、且つ併合で控訴又は抗告された場合は、前項の規定を適用する。但し、他の刑事案件がより重い罪であり、且つ犯罪事実が複雑なものについては、第二審知的財産法廷が決定をもってこれを併合して管轄の高等裁判所に移送することができる。
前項但し書の決定は、抗告することができる。
第 59 条
前条第2項但し書の場合に、移送を受けた裁判所は、管轄権に争議があると認めたときに当事者が前条第3項の規定により抗告を提起して最高裁判所から理由がないと認定された場合を除き、決定をもって訴訟手続きを停止し、且つ最高裁判所に管轄の裁判所を指定するよう請求しなければならない。
前項の場合に、最高裁判所が移送を受けた裁判所に管轄権があると認めたときは、決定をもって棄却しなければならない。移送を受けた裁判所に管轄権がないと認めたときは、決定をもって、当該案件の管轄裁判所を指定しなければならない。
前項の場合、指定を受けた裁判所は、指定決定の拘束を受けなければならない。
移送を受けた裁判所又は指定を受けた裁判所が行った本案裁判の上告について、最高裁判所は管轄権がないことを理由に取消すことができない。
第 60 条
前条第1項の訴訟手続き停止決定について、移送を受けた裁判所は、申立てにより又は職権でこれを取り消すことができる。
移送を受けた裁判所は、前項の決定を下した後、速やかに最高裁判所に通知しなければならない。
移送を受けた裁判所による第1項の決定が確定したときは、その指定請求を取り下げたと見なす。
第 61 条
訴訟の移送前又は第59条第2項の決定前に、もし急迫な状況がある場合、事実審裁判所は、申立てにより又は職権で必要な処分を下さなければならない。
訴訟移送決定が確定したとき、当該訴訟は最初から移送を受けた裁判所に係属するものと見なす。
前項の場合において、裁判所書記官は速やかに決定正本をファイルに付して、移送を受けた裁判所に送付しなければならない。
第 62 条
第二審知的財産法廷が下した判決を不服とし、上告又は抗告を提起する場合、別段の定めがある場合を除き、刑事訴訟法の規定により最高裁判所にこれを行わなければならない。
前項の場合、最高裁判所は第三審の手続きを適用し、且つ専門法廷又は専門部を設立して取り扱わなければならない。
第63条
第54条第1項及び第2項案件の付帯民事訴訟を審理するにあたり、その刑事訴訟が刑事訴訟法第161条第2項の決定を経て訴えが棄却されたときは、決定をもって原告の訴えを棄却しなければならず、且つ刑事訴訟法第503条第1項から第3項の規定を準用しなければならない。
第54条第1項及び第2項案件の付帯民事訴訟を審理するにあたり、最高裁判所が刑事訴訟法第508条から第511条までの規定により判決する場合を除き、自ら判決しなければならず、刑事訴訟法第504条第1項、第511条第1項本文の規定を適用しない。但し、刑事訴訟法第489条第2項の規定により管轄の誤り及び移送となった場合は、この限りでない。
事実審裁判所が、第1項、前項本文、刑事訴訟法第502条第1項、第503条第1項本文、第4項の規定に違反し、決定をもって付帯民事訴訟を裁判所の民事法廷に移送した場合、決定送達後10日以内に職権で取り消さなければならず、期限を越えても、取り消しがない場合、別段の定めがある場合を除き、当該移送決定を取り消したと見なす。
前項の決定を職権により取消した、又は取消しと見なしたことは、移送を受けた裁判所の民事法廷に通知しなければならない。
第3項の場合に、移送を受けた裁判所の民事法廷が既に終結していたときは、前2項の規定を適用しない。
第3項の移送決定が、職権で取消された場合、不服申立てをすることができない。
第64条
地方裁判所の第54条第1項に関する案件又は第一審知的財産法廷が受理した案件について、通常裁判、簡式裁判又は協議手続により下された付帯民事訴訟の判決を不服とし、控訴又は抗告を提起する場合は、第二審の知的財産法廷にこれを行わなければならない。
第一審知的財産法廷の第54条第2項第1号に関する案件について簡易手続きにより下された付帯民事訴訟の判決を不服とし、控訴又は抗告を提起する場合は、知的財産法廷の合議廷にこれを行わなければならない。
第二審知的財産法廷が受理した案件について、通常裁判、簡式裁判又は協議手続により下された付帯民事訴訟の判決を不服とし、上告又は抗告を提起する場合は、刑事訴訟法の規定により最高裁判所にこれを行わなければならない。
第48条第2項の規定は、前項の場合に準用する。
第65条
第54条第1項及び第2項案件の付帯民事訴訟は刑事訴訟と同時に判決を下さなければならない。但し、必要があるとき、刑事訴訟判決後60日以内に判決をすることができる。
簡易手続による付帯民事訴訟の第二審判決について、第三審裁判所に上告又は抗告があったときは、民事訴訟法第436条の2から第436条の5までの規定を適用する。
第66条
第29条第1項、第36条から第40条まで、第41条第1項及び第53条の規定は、第54条第1項及び第2項の案件又はその付帯民事訴訟の審理に準用する。
第49条の規定は、商標法違反案件の審理において、提起された付帯民事訴訟に準用する。
第54条第1項及び第2項の案件については、刑事訴訟法の被害者訴訟参加規定を準用する。
第四章 知的財産行政事件手続き
第67条
行政訴訟法第2編第2章の簡易訴訟手続きの規定は、知的財産行政事件手続きに適用しない。
第68条
知的財産及び商事裁判所組織法第3条第3号、第4号所定の行政事件は、知的財産裁判所がこれを管轄する。
他の行政事件と前項各号事件を併合して提訴するか、又は訴訟の追加をするときは、知的財産裁判所にこれを行わなければならない。
知的財産裁判所は第1項の強制執行事務を取扱うため、執行処を設立したり、又は地方裁判所民事執行処若しくは行政機関に執行の代行を嘱託することができる。
債務者に前項嘱託による執行代行の執行名義に対する異議があるときは、知的財産裁判所がこれを決定する。
第69条
知的財産裁判所の判決については、法律に別段の定めがある場合を除き、最高行政裁判所に上訴又は抗告することができる。
第70条
商標登録の無効、取消し又は専利権の取消しに関する行政訴訟において、当事者が口頭弁論終結前に同一の無効又は取消し理由に関して、提出した新証拠について、知的財産裁判所はなおこれを参酌しなければならない。
知的財産主務機関は前項の新証拠について答弁書を提出し、他方当事者が当該証拠に関する主張に理由があるかどうかを表明しなければならない。
第71条
第29条から第40条まで、第46条、第51条及び第52条の規定は、知的財産権に関する行政事件に準用する。
知的財産民事事件又は刑事案件を担当する裁判官は、当該事件又は案件に関わる知的財産行政事件の裁判に参加することができ、行政訴訟法第19条第3号の規定は適用しない。
第五章 罰則
第72条
本法の秘密保持命令に違反した場合、三年以下の懲役、拘留に処すか、又は100万台湾ドル以下の罰金を科すか、若しくはこれを併科する。
前項の罪を犯し、その保護命令を受けた営業秘密が国家安全法第3条にいう国家核心技術の営業秘密に該当する場合は、五年以下の懲役、拘留に処すか、又は300万台湾ドル以下の罰金を科すか、若しくはこれを併科する。
外国、中国、香港又はマカオで前2項の罪を犯した場合は、犯罪地の法律に処罰規定があるかどうかを問わず、前2項の規定を適用する。
第73条
法人の代表者、非法人団体の管理人又は代表者及び法人、非法人団体又は自然人の代理人、被用者その他の従業員が、業務執行のために前条の罪を犯したときは、その行為者を罰するほか、当該法人、非法人団体又は自然人に対しても前条第1項、第2項の罰金を科す。但し、法人の代表者、非法人団体の管理人又は代表者及び自然人が犯罪発生の防止行為に全力を尽くした場合は、この限りでない。
第 74 条
査証人が、裁判所での審判にあたって、案件と重要な関係がある事項について、宣誓書に署名したのにもかかわらず、虚偽の査証又は陳述をした場合は、七年以下の懲役に処す。
前項の罪を犯し、虚偽の査証又は陳述をした案件について、判決確定前に自白した場合は、その刑を軽減又は免除する。
査証人が査証の目的に違反し、査証のために知った営業秘密を複製、使用又は漏洩した場合は、三年以下の懲役、拘留に処すか、又は100万台湾ドル以下の罰金を科すか、若しくはこれを併科する。
前項の罪を犯し、その複製、使用又は漏洩した営業秘密が、国家安全法第3条にいう国家核心技術の営業秘密に該当する場合は、五年以下の懲役、拘留に処すか、又は300万台湾ドル以下の罰金を科すか、若しくはこれを併科する。
外国、中国、香港又はマカオで第3項、第4項の罪を犯した場合、犯罪地の法律に処罰規定があるかどうかを問わず、第3項、第4項の規定を適用する。
第六章 付則
第75条
本法の2023年1月12日付改正条文施行前に、既に裁判所に係属している知的財産民事事件は、本法改正施行前の規定を適用する。但し、当事者が改正施行後の第18条から第40条まで、第42条、第44条、第45条及び第53条規定の適用に合意した場合、この限りでない。
本法の2023年1月12日付改正条文施行前に、既に裁判所に係属している知的財産刑事案件及びその付帯民事訴訟は、本法改正施行前の規定を適用する。
本法の2023年1月12日付改正条文施行前に、既に裁判所に係属している知的財産行政事件は、本法改正施行前の規定を適用する。
第76条
本法の審理細則は、司法院がこれを定める。
第77条
本法の施行期日は、司法院がこれを定める。









